WordPressでも、メルマガやステップメールなどのメール配信が行なえる事をご存知ですか?
これらのメール配信機能は、例えば以下のような時に役立ちます。
1)新しいブログ記事を投稿した時に、購読者にメールで知らせたい(新着記事お知らせ)
2)全購読者に同じタイミングでお知らせや告知のメールを一斉配信したい(メルマガ配信)
3)各購読者の登録からの経過日数に応じて、あらかじめ設定したメールを配信したい(ステップメール配信)
通常、メルマガやステップメールを配信するには、専用のメルマガ配信スタンドに契約する必要があります。しかし、多くのメルマガ配信スタンドは契約に初期費用や月額固定費用が掛かってしまいますので、「さぁこれからブログやWebサイトの運用をはじめよう!」という方にとっては敷居が高いんじゃないかと思います。
・・が、実はWordPressプラグイン「Mail Poet」を導入すると、上の3つがすべてWordPressの管理画面から行なえるんです。
「配信するメールは基本的にHTMLメール」「運用サーバーによって同時配信メール数に限界がある」などの制限もありますが、これから小さく始めてみたいという時に活用できるプラグインなので、具体的にどんな事ができるのか?まとめてみました。
目次
1. 利用イメージ
まずは具体的な操作イメージがしやすいよう、読者登録から配信メールの作成まで画面キャプチャーでお届けします。
(1) 読者登録
メルマガ配信対象となる読者の登録は、専用の登録フォームで受け付ける形になります。登録フォームは、設定画面上からドラッグ&ドロップで簡単に項目を追加できます。
登録フォームはウィジェットも用意されているので、サイドバーなどにも簡単に設置できます。
(2) メール作成
メールは「スタンダードなニュースレター」と「自動的なニュースレター」の2種類が配信できます。
「スタンダードなニュースレター」がいわゆるメルマガ配信で、即時または決まった時間に対象読者へ一斉配信するメールを設定できます。
対して「自動的なニュースレター」は、同じメールでも読者ごとに配信するタイミングが異なるようなメール配信が可能となる機能です。
「購読申込みがあったとき」はもしくは「新たなWordPressユーザーがサイトに追加されたとき」を選択すると、登録フォームまたはWordPressユーザーへの追加を起点として、登録時自動返信メールや自動返信メールを設定できます。
また「新しいコンテンツがあったとき」は、本プラグイン(Mail Poet)がインストールされているWordPress内のブログ記事などが新規投稿された際、自動で投稿のお知らせメールを配信する機能です。WordPressプラグインならではの機能ですね。
メール内容の作成画面は、以下のような感じ。文章はもちろん、画像や区切り線、ソーシャルボタンなどの挿入も可能です。配信対象読者の名前やメールアドレスを差し込む事もできます。各要素をドラッグ&ドロップで追加したり順番を入れ替えたりできるので、初めて触る方でも直感的に操作できると思います。
また、「WordPressの記事」を追加する事もできます。画面から投稿を選ぶだけで、自動でタイトル、記事の抜粋文、アイキャッチ、「続きはコチラ」リンクをメール本文に埋め込んでくれます。特定のブログ記事に誘導したい場合に使いやすそうですね。
(背景もクリックしていくだけで簡単に黒くなりました)
さらに、メールのデザインテンプレートがいくつも用意されており、好きなものを選ぶことができます。自分でHTMLメールをイチから作成するにはCSSなどのやや専門的な知識が必要ですが、テンプレートを選ぶだけでそれっぽく仕上がります。(ヘッダー画像の加工などは、別途PSDファイルの編集が必要です)
2. これは使える!機能
さて、何となく本プラグインを利用した時のイメージは掴めてきたかと思います。
ここでは、特に僕が個人的に気に入ったりここまで出来てすごい!と感じた機能についてご紹介しますよ。
(1) ステップメール配信が可能
メルマガ配信はまだしも、ステップメール配信というのは登録者ごとに異なるタイミング(条件)での配信が必要となるため、実装の難しい仕組みなんですね。メルマガ配信スタンドでも、ステップメール配信をしたい場合は追加費用・・という場合は多いです。
そんなステップメールが、無料で手軽に試せるというだけでも、本プラグインの価値はあるかと思います。
(2) ブログ記事投稿時の自動通知メール配信が可能
ブログ記事を投稿した時にメルマガ読者へお知らせする場合、普通は自分でメール配信スタンドなどからメールを新規作成して記事タイトルやURLをコピペして・・としなくちゃいけませんよね?
それを自動で配信してくれるのは、かなり使える機能なんじゃないでしょうか。
(3) 読者のグループ分けが可能
読者はグループ分けが可能です。「無料登録者」「商品購入者」など、目的やタイプによりグループ分けする事で、より柔軟なメール配信が可能となります。
(4) WordPressのユーザーを送信対象にすることも可能
配信対象は、登録フォームから登録した読者以外にも「WordPressのユーザー」を対象読者とすることができます。
僕はWordPressで小規模の会員サイトを構築する機会が多いのですが、本プラグインを利用するとログイン&会員登録は別の会員サイト構築関連プラグイン(Theme My Loginなど)の方で用意して、メール配信だけ本プラグイン「Mail Poet」を利用する・・といった事が可能になるため、活用させてもらっています。
(5) 外部SMTPからのメール配信が可能
標準ではWordPressがインストールされているレンタルサーバー上からメール配信されますが、外部SMTP(Gmailなど)を設定するとレンタルサーバー以外からのメール配信が可能となり、レンタルサーバーの処理負担を減らすこともできます。
3. 注意点や気になる点
と、色んな事ができちゃうWordPressプラグイン「Mail Poet」ですが、いくつか注意すべき点もあります。
(1) テキストメールが送れない
「Mail Poet」は基本的にHTMLメールしか送れません。
メール受信側が古い携帯デバイスだったりHTMLメールを受け取らない設定にしている場合は自動でテキストメールに変換して配信されるのですが、配信者自身がHTMLメールで送るかテキストメールで送るかを選択することはできないんです。
特に日本国内ではまだまだテキストメールで配信したい場合も多いと思いますが、こればかりは本プラグインを使う以上仕方ないです。
どうしてもテキストメール形式で配信したいときは、プラグインのプログラムコードを書き換えてカスタマイズする必要がありますね・・。
(2) メール配信上限数(レンタルサーバーにより異なる)
これは「Mail Poet」がどうというより、WordPressプラグインでメール配信する以上発生する問題です。
共有レンタルサーバーを契約している場合、大抵はメール配信に関する上限設定があります。
例えば僕がよく利用しているXServerは、「1時間 1,500通まで」「1日 15,000通まで」という制限があります。
特に一斉メルマガ配信を送る場合、読者が多くなってくるとこれにひっかかってしまい、利用制限がかかる場合もあるのでご注意ください。
4. まとめ
以上、メルマガやステップメールの配信が可能になるWordPressプラグイン「Mail Poet」のご紹介でした。
手軽に導入できるので、メルマガ配信スタンドなどに契約する前に一度試してみても良いんじゃないかと思います。
また、小規模(数十〜数百人程度)の会員制サイトをWordPressで構築している場合にも、会員へのフォローメール配信に使えそうです。
ぜひ、「Mail Poet」を使ってみてください。
ではでは。