僕がWordPressブログ制作を請け負う中には、マーケティングや集客の部分も含めたサポートを行なう場合もあります。TwitterやFacebookの活用法や、アクセス状況のレポート等、月次戦略など、関わる範囲は結構広かったり。
・・そんな時に僕がフル活用しているのが、ITエンジニアとしての技術スキルです。例えば「リサーチ」等を行なう際いかに大量の情報を短期間で取得できるか?等は、プログラミングの力が大いに活用できる場面でもあります。
そこで今回は、最近実際にやってみた『Twitterリサーチ』についてお話してみます。プログラミングスキルを活かして、より効率良く情報収集しながら日々のリサーチをしている実例です。
ただ、今回は同じエンジニアやWeb屋さん向けというよりは、「僕みたいなプログラミングスキルを持つ人は、こんな風に考え、こんなスキルを活用して、目的を達成しています」という例としてお見せしたいなと思ったので、具体的なコードや環境作りについては色々と端折っています、悪しからず。
【実際に作ってみた、Twitterリサーチ用プログラムの表示結果】
ボタン1つで、対象ユーザーのフォロワー100人情報が詳細に・・!
目次
- 1 お題:リサーチせよ!
- 2 どうやって探すか考える
- 2.1 公式サイトで1つ1つ見るのは、あり得ない
- 2.2 ツールやサービスはあるけれど・・
- 2.3 そうだ、Twitter API を使おう
- (※ 以下、次回記事にて・・)
- 3 コードを書くよ
- 3.1 結局、何が欲しいんだい?
- 3.2 理想の表示結果をHTML&CSSで書く
- 3.3 まずは「自分のアカウント」のフォロワーを取得可能に
- 4 取得結果をもうちょっと見やすくする
- 4.1 ユーザー名をリンク形式に [39行目]
- 4.2 列の横幅を広く [40行目]
- 4.3 日付を見やすく [47,49行目]
- 4.4 つぶやき内のURLを自動でリンク化 [48行目]
- 5 さらに使いやすく・・
- 5.1 対象Twitterユーザーを自由に選択
- 5.2 ソート機能は面倒なのでExcelにお任せ
- 6 まとめ
お題:リサーチせよ!
業界の有力Twitterユーザーをフォローしている人達は?
とある業界。結構新しい分野で、まだその存在を知っているものも少ない・・そんな業界をより多くの人に知ってもらうのが、当面のMissionです。
そんな業界で、まずはとにかくブログ発信する事にしました。業界的に相性が良さそうなのが、Twitter。関係者にTwitterで情報発信やシェアをしている人が多かったので、僕らのブログ記事もシェアしてくれて拡散する可能性が高い。
でも、やみくもに記事を書いて「シェアお願いします!」なんて言っても、誰もやってくれない(苦笑)まずすべき事は、僕たちの活動に関係しそうな人達が、日々Twitterで何を発信し、どんな内容をシェアしているのか?をリサーチする事です。
業界を引っ張っている方や、業界関係のWebサービスやWebサイトを運営している方のTwitterユーザーは、ある程度ピックアップしています。・・そこで今度は、「彼らをフォローしている人達」についてリサーチしてみようと思いました。
必要な情報を必要なだけ、まとめて見たい
では、どんな情報があると便利か?欲しいのは「自分が関わりたいと思えるTwitterユーザー」探し。
- 業界の役立つ(定型文やコピペでない)情報を日々発信している
- 他とは異なる興味深い発信をしている
- つぶやき回数が一定数ある(最終つぶやきが1年前とかは・・ダメ)
- 多くの人にフォローされている(フォロワー数のバランスも良い)
- リツイートやお気に入り等で、積極的にシェアしてくれている
業界のこうしたTwitterユーザーを、如何に効率良く見つけるか?が最大の課題です。
最近のTwitterは特にそうだけど、ノイズが多い印象です。「関係の無いBot(自動つぶやきユーザー)」「アフィリ系ばかりつぶやいている人」「全く活動していない人」などなど、関わりたくない(笑)ノイズを除去した情報が一覧で見られる状態になれば、なかなか使い勝手の良い情報源となるんじゃないでしょうか。
もしかしたら、まだピックアップしていなかった有力Twitterユーザーが見つかるかもしれないし。
どうやって探すか考える
さてさて、じゃあ実際にどうリサーチを進めるか?僕もこの仕事だけに全ての時間を注ぐ事はできないし、時間は限られています。ある程度効率よく進めたい。
公式サイトで1つ1つ見るのは、あり得ない
まず、Twitterの公式サイトで探す方法・・これは、論外。すでにピックアップしたTwitterユーザーのフォロワー一覧ページに行けば情報自体は見れますが、ココに表示される情報はかなり制限されています。
名前など基本的な情報しかないので、このページだけではどんなユーザーなのかよく分からない。以下のような情報が一番欲しいけれど、それは1つ1つのユーザーをクリックして次ページで見なければいけません。(中には取得できない情報もあるし・・)
- 最後のつぶやき内容は?(これ1つだけでも、Botやアフィリ系のユーザーか判断しやすい)
- フォローやフォロワーの数は?(フォロワーに対してフォローが多すぎると、もしかしたら手当たり次第自動ツールでフォローしてるスパム的ユーザーかもしれない・・)
- RTやお気に入りの回数は?(これが多いと、自分のつぶやきもシェアしてくれる可能性があるかもしれない)
今回はリサーチなので、見た目の綺麗さより、いかに多くの情報を取得し比較できる判断材料になるか?が重要です。
例えばExcelの表みたいな形式で、1行ごとにTwitterユーザーの情報(名前、フォロー数、お気に入り数、最終つぶやき日時などなど)が表示されていて、しかも任意の情報で並び替えできると、かなり嬉しいですね。
Twitterの公式サイトを1つ1つ、つぶさに探していくのはとてもじゃないけど時間が足りないです。
ツールやサービスはあるけれど・・
最近は「Twitterマーケティング」系のツールやWebサービスも、たくさんある。もちろん使えるなら自分で用意する必要が無くなるので、是非使ってみても良いと思います。
しかし今回は、辞めておきました。理由は以下です。
- 自分が欲しい機能があるか調査するのが面倒だったから
- 後から追加で機能を増やせないから
こうしたツールやWebサービスは、より多くの人が使えるようにある程度汎用化されています。なので、特に良く使われやすい機能のみが搭載されていたり、そうでないものは有料じゃないと使えなかったり・・。
特に今回のリサーチは、今後も色んな抽出条件を増やしたいし、また別の目的でも使っていきたいですね。なので、既存のツールやWebサービスだと拡張性に欠けるので、今回は見送る事に。
そうだ、Twitter API を使おう
というわけで結局、「じゃあ自分で作っちゃおうぜ」という結論に。幸いTwitterはAPIというものを公開してくれています。APIというのは外部からのデータ取得などをプログラミングレベルで簡単にできるよう、Webサービス側が用意してくれているものです。
例えば「フォロワー情報を取得する」Twitter APIは、以下のようになっています。
GET followers/list(REST APIs)
https://dev.twitter.com/rest/reference/get/followers/list
・・英語ばっかりでナンノコッチャ?と思われる方も多いでしょうが(笑)要は「特定のURLにパラメータ付き情報を渡せば、欲しいデータをお返しするよ」って事。
例えば上記ならパラメータに「対象ユーザー」「取得数」などを指定可能。データさえ取得してしまえば、後はプログラム側で見やすいに加工すると、下のキャプチャー画像(モザイクだらけですが)のように、表形式でフォロワー情報を一括取得できる・・というわけです。
・・どうでしょう?こんな表がいつでもクリック1つで閲覧できるようになれば、1つ1つ調べるのに比べてかなり効率良くリサーチできそうです。
この Twitter API を利用したプログラムは、仕組みさえ知っていれば数十分程度作れる簡単なものなので、今回はこのやり方でリサーチ用プログラムを作成してみる事にしましょう。言語はPHPで・・。
では次回、実際にプログラミングしてTwitterから情報を取得してみましょうか。